更新日:2021年02月08日
この記事を読めば分かること
①ファクタリングの審査では「売掛先の信用性」、「入金までのサイクル」、「利用会社・経営者の信頼性」の3点が重要視される
②売掛先の経営状態の健全性の高さや入金日までの期間の短さなど売掛金回収の実現可能性が高いほど審査の通過率は上がる
③2社間と3社間で審査通過率は異なる
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ファクタリングの審査とは
売掛債権を買取ってもらうことで資金調達ができるファクタリングは銀行融資と同様、利用する前にファクタリング会社による審査があります。売掛金が回収できないとファクタリング会社に損失が出てしまうため、事前審査は必ず行われます。しかし、審査対象は利用者ではなく売掛先がメインになるなど、銀行融資とは異なる点も多々あります。
銀行融資の審査とどういった点が違うのか、どのようなことが行われるのか、気になる審査の通過率や、通過して資金調達を成功させるためのポイントなど、ファクタリングの審査に関する情報をすべてお伝えします。
銀行融資とファクタリング、根本的な審査の違い
銀行融資の場合は利用者が債務者となります。そのため、利用者の会社の経営状況、信用力、過去の融資やローンの利用履歴や返済状況が主な審査のポイント。利用者本人が信用できるか、しっかりとお金が返せるかという観点で審査が行われるのです。
ファクタリングは前述のとおり売掛債権を譲渡して利用者がお金を得る資金調達の手段なので、売掛債権が回収できるかどうかがポイントとなります。売掛金が存在しているのか、不良債権ではないか、売掛先の会社の経営状況は良好か、信用できる会社なのかといったことが挙げられます。
銀行融資の場合は利用者本人、ファクタリングの審査の場合は利用者よりも売掛先の企業や売掛債権の質などが見られるというのが大きな違いです。
審査で見られる3つの重要項目
それではファクタリングの審査では具体的にどんな事柄が見られるのでしょうか?特に押さえておくべき3つの重要項目についてご説明します。まずはご自身でチェックしてみてください。
売掛先の信用性
ファクタリングの可否を大きく左右するのが売掛先の信用性。先ほどもご説明したとおり、ファクタリング会社が一番恐れているのは、売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなってしまうことです。
利用者の取引先が信頼できるかどうか、売掛債権がしっかりと回収できるかどうかを判断します。とはいえ、銀行融資のように連絡をしたり申込書を書かせたりといったことはありません。公的機関の登記情報や帝国データバンクや商工リサーチの情報などを用いて審査を行います。取引先にはファクタリングを利用することがわからないように審査が進められますので安心してください。
入金までのサイクル
ファクタリングの契約日から売掛金の入金までどれくらいの期間があるかということも審査の大きなポイントです。入金日が近ければ近いほど、審査に通りやすくなります。
例えば、入金日が数週間~1ヶ月後であれば、問題なく売掛金が回収できる可能性は高いでしょう。これが半年先や1年後となると、その間に経営が傾いて倒産してしまう危険性も0ではありません。こうした理由から、入金日までの期間が重要視されるのです。
ファクタリングを行う際に複数の債権がある場合は、なるべく入金日までの期間が短い債権で契約するのが良いでしょう。
利用会社・経営者の信頼性
ファクタリングの審査で重要視されるのは売掛先の信用性や売掛債権の質ですが、だからといって利用者が全く見られていないかというとそうではありません。ファクタリングの申し込みの際には、利用者とファクタリング会社の担当者が面談を行いますが、その際に利用者の人柄や会社の信頼性もしっかりと見られています。
ファクタリングも融資と同様、大切なお金をやり取りします。結局は人と人。いくら売掛先に問題がなかったとしても、利用者や会社の信頼性が著しく低いとみなされた場合は契約を断られることもあります。
「自分も審査の対象になっているんだ」という意識をもって、ファクタリング会社の担当者と接しましょう。
売掛先の信用性って具体的にどんなこと?
売掛先がしっかりと売掛債務を履行してくれる会社かどうかが重要です。具体的には「安定した売上があるか」「利益がしっかりとあげられているか」といった経営状況や、事業内容、企業規模、他の債務履行の遅延・延滞の有無などが審査のポイントとなってきます。
例えば売掛先が国の機関や上場企業などであれば、債務不履行のリスクが低いと認められて審査に通りやすくなります。
仮に売掛先の規模が小さくても、信頼性が高い取引先を持っている、売上が継続的にあげられる事業を行っている、遅延や延滞などの履歴がないという会社であれば、審査に通過できる可能性も十分にあります。
他にも「ギャンブルや水商売ではない」「反社会勢力との関わりがない」「コンプライアンス違反がない」など、それぞれの会社で独自の審査基準がありますが、概ねどの会社も上記のような事柄が基本的なポイントとなるでしょう。
一般的なファクタリング審査通過率
ファクタリングを検討されている方が気にされていることの1つに「どれくらいの確率で審査に通過できるのか」ということがあるのではないでしょうか?
一般的に利用者とファクタリング会社の2者で行う2者間ファクタリングは審査通過率が70~80%、利用者とファクタリング会社そして売掛先の3者で行う3者間ファクタリングは40~50%と言われています。
銀行融資の審査通過率は3割以下と言われていますので、ファクタリングは比較的成功率が高い資金調達方法と言えます。売掛債権という確実性が高いものを担保のような形にして資金をやり取りするからこそ、審査の通過率も高いのです。
審査が通らない主な理由
銀行融資よりも成功率が高いファクタリングですが、もちろん審査に落ちてしまうということもあり得ます。具体的にどんな状況だと資金調達に失敗するのか、その理由を考えてみましょう。審査に通らない理由を一つずつ潰していけば、ファクタリングに成功する確率も高くなりますので、参考にしてみて当てはまる部分があれば改善してみてください。
売掛債権の証明書類が不足している
ファクタリングの審査の際に重要視されるのが売掛債権の証拠です。具体的には請求書や契約書、過去の入金履歴がわかる書類が挙げられます。
たとえば、仮に売掛債権があったとしても契約書や請求書が存在せず口約束のみである場合はファクタリング会社が売掛債権の信頼性を判断できず、審査に通過できない可能性が高くなります。逆に契約書や請求書が用意できなかったとしても、通帳などで過去の入金履歴から定期的に売掛金が振り込まれていると証明できた場合は審査に通過することもあります。
また、請求書や契約書は偽造することもできてしまうため、裏付けも重要です。請求書や契約書を提出した場合でも、双方の捺印がなかったなど、内容に不備がある場合は証明書類として認められないケースもあり得ます。
売掛債権先が個人
個人向けの売掛債権はNGとしているファクタリング会社は少なくありません。たとえば自動車や貴金属などを個人に販売した際の売掛債権や、個人向けの不動産売買、家賃などの売掛債権が挙げられます。
法人と比較して個人の信用性を証明することは難しいこと、債務不履行のリスクが高いこと、万が一回収不可能になった場合に深追いできないことなどが理由として挙げられます。
たとえ、売掛金の額が高かったとしても、個人相手というだけで断られてしまうということも無きにしもあらずです。逆に、自動車や不動産の売買を法人相手に行っている場合は審査に通過できる可能性も高くなります。
ファクタリング利用者のモラル欠如
前述のとおり、ファクタリングの審査では売掛先とともに利用者自身も対象となります。特に2者間ファクタリングは利用者に売掛金が支払われ、それをファクタリング会社に入金するという流れになります。ファクタリングを使って資金調達をし、その後売掛金が入ってきたにも関わらず、ファクタリング会社に支払わずに利用者が使い込んでしまうというリスクも考えられるのです。
過去に税金を滞納したり、融資の返済を延滞したりといった履歴がある人はどうしても信頼性が低いとみなされてしまいます。ただし、一時的に税金が支払えない状況に陥って分納や猶予をしてもらったという人は、それがわかる書類を提出することで審査に通過する可能性が高まります。
売掛債権が二重譲渡の疑いがある
ファクタリング会社にとって売掛先の倒産と同じくらい恐ろしいリスクが売掛債権の二重譲渡です。たとえば、他のファクタリング会社にすでに譲渡された売掛債権を譲渡された場合、後から譲渡を受けたファクタリング会社にとっては、売掛債権の回収が非常に困難となります。
他者に譲渡済みの売掛債権でファクタリングの申込みをしても、まず審査に通過できないでしょう。そもそも債権の二重譲渡は犯罪です。1つの売掛債権を複数のファクタリング会社に売却して現金を得る行為をすると詐欺罪に問われることもあり得ますのでご注意ください。
二重譲渡、三重譲渡、四重譲渡を行って現金をだまし取って逃げる確信犯も存在します。そのため、どの会社も目を光らせているのです。
2者間・3者間では審査の通りやすさが違うって本当?
先ほど審査通過率についてご説明しましたが、2者間ファクタリングと3者間ファクタリングでは、3者間のほうが審査通過率は低くなっていたかと思います。
その理由として、ファクタリング会社が直接売掛先から売掛金を回収するという3者間ファクタリングの形態があげられます。3者間ファクタリングを行うためには、事前に売掛先から売掛債権譲渡の承認を得て、振込先をファクタリング会社の口座に切り替える手続きが必要です。特に大手企業に多いのですが、売掛債権譲渡を認めていない企業も少なくありません。3者間ファクタリングの成功率が低いのは、取引先が承諾してくれないという事情を抱えているケースが多いからなのです。
また、どの会社でも3者間ファクタリングは2者間ファクタリングと比較して手数料を安めに設定している傾向があります。リスクと天秤にかけて利益が少ない(許容できるリスクの範囲が狭くなる)ので、どうしても審査が厳しめになる傾向があります。
必ず用意しよう、審査の必要書類
- 本人確認書類
- 入金履歴の証明書
(請求書・契約書など)
- 納税証明書
- 印鑑証明書
- 登記簿謄本
ファクタリングの審査を受ける際には、本人確認書類や請求書、契約書、入金の履歴が証明できる書類などの提出が求められます。また、契約時には納税証明書や印鑑証明書、登記簿謄本なども用意しなければいけません。
面倒臭いと思われるかもしれませんが、資金調達を成功させるためにはファクタリング会社が求める書類を不備なく用意して、速やかに提出しましょう。
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これまで述べてきたことはあくまで一般論です。利用されるファクタリング会社によって大きく審査基準が異なりますので、一概に「こうだ」とはいい切れません。
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もちろん、弊社でもご利用前に審査を行いますが、事前に担当者が面談をさせていただき、必要書類やご利用の流れなどをしっかりとご説明しますのでご安心ください。
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